2020スマイルフラワープロジェクト

2024/06/20 17:48





◆お花を通して北陸に元気を!!
北陸4県の名花+希望の願い込めた越前焼花器を四季ごとにお届けする応援販売企画を
岬クリエイター×草月陶房×スマイルフラワープロジェクトのチームでお届けいたします。

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夏編:オリエンタルリリー(新潟県津南町)

スタートアップとなる2024夏編のお花に選んだのは新潟県津南町産のオリエンタルリリーです。
ユリの中で最も高貴といわれるカサブランカにおいて、生産量日本一を誇る新潟県。

その中でも高品質なお花を生み出すことで知られるのが、中魚沼郡津南町の生産組合様です。
当企画チームが現地を訪れ、「雪美人」の愛称でも知られる優美なお花を作り出す背景をリポートしました。

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◆水田のなかのユリ畑

長野県との県境。信濃川の河岸段丘を登っていくと、上は大きく開けた平坦な大地。
南に苗場山、西に信州の高い峰々に囲まれた日本有数の山岳地帯とは思えないほどに、水田が緩やかに連なります。

まさにここは、国内で知られるブランド米「魚沼産コシヒカリ」の生産地。
そして、美しい水をたたえた田んぼに囲まれるように、オリエンタルリリーの畑やハウスが何カ所も設けられています。


◆ユリ農家さんを訪ねる

生産農家の大口浩太さんと河田太郎さんが自身の畑などを案内してくれました。
ともに、父母からユリ生産を受け継いだ2代目。米や山菜との兼業で産地を支える中核農家です。

「良い花を消費者の皆さまにお届けし、喜んでいただくことが私たちの想い」

何度もそう語りながら案内してくれたハウス内では、一面に真っ直ぐに茎を伸ばしたオリエンタルリリー。
先に緑色の立派なつぼみが膨らんでいました。

「高さ70センチ以上、つぼみも2輪以上。出来る限り天を向くように大きく―。」
そのように整った品質を安定して数多く出していけるのが津南産オリエンタルリリーの魅力。
農家のみんなで一致団結して意識し、生産に励んでいるといいます。

「ここのハウスでも、どれもしっかりと育ってくれていますね」と目を細めるお二人。



地面すれすれに刃先を入れて摘み取る様子を披露し、企画チームのメンバーにも体験させてくれました。
1本を手にするだけでも、ずっしりとボリューム感。そして、美しい色つや。

津南における生産量は年間約100万本。
この大きなボリュームにおいて安定して品質を高めている背景には、農家さんの努力と工夫があります。

津南産のオリエンタルリリーは、オランダから輸入した球根を1年を超える月日をかけて自家養生し、大きくしています。
作業の始まりは春の大型連休。畑に畝を作って球根を植え、秋の終わり頃に掘り取り。
冬場、冷凍庫で眠らせた後、春に風雨の影響がないハウス内に植えて大きくし、夏以降に出荷します。

このほとんどが農家さんの手作業。丁寧に1本1本を愛情を込めて育てているのです。


高品質オリエンタルリリーの秘密:手作業の植え込み、草摘み

ハウスの次に案内してくれたのが、河岸段丘のさらに高い位置にある河原さんの農園。
ここでは今まさに、オランダからやってきた球根が生長中です。
4万数千本はあるという広大な畑。これらも全て手で植え込んだといいます。

驚くことに、土の上に草がほとんど生えていません。

これは、河田さん達が、2日に一度のペースで欠かさず、畑全体を見回り、草を摘み取っているのです
「草や虫、ウイルスはユリの品質を落とす外敵。畑に侵入しないよう、暑い日も頑張っています」と河田さん。


高品質オリエンタルリリーの秘密:雪解け水

高い品質を維持する秘密はまだまだあります。その一つが、ハウスの前にあるホース。
段丘の奥に広がる苗場山麓から引き込まれる水が、炎天下でもユリを立派に生長させてくれるのです。

この辺りは国内有数の豪雪地帯。
深さ数メートルにも及ぶ雪解けの豊かな水が、先人たちが築いた大掛かりな灌漑システムとともに田畑を潤しているのです。

日本国内でも評価が高いブランド米・魚沼産コシヒカリの中でも「自分たち中魚沼の米は最もおいしい」と胸を張る二人。
この誇りが、この30年にわたるオリエンタルリリーの生産にも受け継がれています。


◆高品質オリエンタルリリーの秘密:雪室

高い品質を維持するもう一つの秘密があります。
「雪美人」の名の由来にもなった、津南町ならではの生産の仕組みです。

豪雪を水以外にも生かせる手段があるのではないか…。

そう考え、JAの生産・出荷拠点施設内に導入したのが、オリエンタルリリー専用の雪室です。
冬に重機で運び込まれた大量の雪は、夏の今も溶けずに残っています。

雪室内の温度は12度に安定。
春先のような気温の中で、土や水分を含んだおがくずとともに眠っていたユリは、芽を少しずつ伸ばしていく。
これこそ、高品質に導く大切な過程だといいます。


さらに、この中はいつでも春先。
冷凍庫から出すタイミングを工夫することで、開花を秋まで長くコントロールできます。

消費者にとっても、長く美しいオリエンタルリリーを楽しむことができる、優れたシステムなのです。
まさに、豪雪を巧みに活用した農家さんたちの知恵。

さらにもう一点、この雪室の役割。
摘み取った後に箱詰めされたユリを一時的に保管し、ベストなタイミングで出荷を調整する大切な役割も担っています。

このように津南の生産組合の皆さまの徹底した品質の磨き上げ。
それを図ってきた努力と団結力は高く評価され、日本農業賞大賞にも選ばれています。


まさに北陸を代表する花の一つとして、四季の応援企画トップランナーにふさわしい生産現場を拝見することができました。
リポートの際に組合の理事長様も激励に駆けつけてくれました。
ありがとうございます。


◆お花で連携し、北陸を盛り上げ、元気にする

お花の各産地やお花に関わる企業、そして消費者の皆さま。
全員が当企画を通して連携し、北陸を盛り上げていく。互いに元気を与えていく。

そのような機運が高まるよう、当チームは春夏秋冬、産地を巡り生産の現状や魅力をリポートしていきます。

応援いただきますよう何卒お願い申し上げます。
(北陸応援!四季の花企画・チーム一同)

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